怪獣総進撃


半裁ポスター

公開年 脚本 監督 出演者
1968年 馬淵 薫
本多猪四郎
本多猪四郎 久保明・小林夕岐子・愛京子
・佐原健二・土屋嘉男・田崎潤

【ストーリー】

《小林夕岐子さん出演場面紹介》
【1】杏子の着任〜怪獣ランドの危機
【2】予期せぬ歓待〜キラアク星人登場
【3】大谷博士奪回〜銃撃戦
【4】都心に現れた杏子 
【5】キラアク星人の使い
【6】杏子の不安
【7】燃える怪獣出現〜キラアク要塞攻撃
【8】平和な怪獣ランド

【予告編解説】

小林夕岐子さんが初めて主演級で出演した映画作品です。第1次怪獣ブームの総決算として制作された本作は、理論的で説得力のある脚本と本多猪四郎監督の重厚な演出により、主として子供を対象としながらも、一般の鑑賞にも十分耐える怪獣映画となりました。伊福部昭氏によるメインタイトル曲も出色の出来で、『三大怪獣 地球最大の決戦』『怪獣大戦争』に続く「地球怪獣vsキングギドラ三部作」の完結編である本作を大いに盛り上げます。


ストーリー
20世紀も終わりに近く、国連科学委員会は小笠原群島に設けた科学的な防壁を利用して、そこに世界の恐怖であった怪獣を集め、怪獣ランドとして研究を進めていた。ところが、新任職員として真鍋杏子(小林夕岐子)が赴任した日、怪獣ランドは突如として謎の黄色いガスに包まれ、消息を絶ってしまう。やがて、怪獣ランドで管理されていた怪獣たちが世界各地に出現。モスクワにラドン、北京にモスラ、ロンドンにマンダ、パリに地底怪獣(※映像ではゴロザウルス)、ニューヨークにゴジラが現われ、各都市を蹂躪した。

怪獣ランド所長・吉田博士(田崎潤)は、杏子の恋人で月ロケット・ムーンライトSY-3艇長を務める山辺克男(久保明)らに、怪獣ランドの調査を命じた。しかし、そこで一行は意外にも杏子と技師長・大谷博士(土屋嘉男)の元気な笑顔に迎えられる。二人は山辺たちに、怪獣を自在にコントロールしているというキラアク星人(愛京子)を紹介。大谷博士と杏子も怪獣同様に操られていた。二人を連れ帰ろうとする山辺らの前に、キラアクに操られた大勢の怪獣ランド職員たちが立ち塞がる。激しい銃撃戦の末、山辺たちは辛くも大谷博士だけ奪い返すことに成功した。

身柄を確保された大谷博士は、ホテルの一室で山辺と吉田博士から詰問されるが、頑として口を割らず、隙を見て窓から飛び降り、自殺してしまう。大谷博士の体内に埋め込まれたコントロール装置を奪い返すため、キラアクに操られた杏子と怪獣ランド所員たちが現れるが、駆けつけた秘密警察によって大谷博士の遺体は保護される。遺体から取り出されたコントロール装置を手掛かりに発信元の探索が行われるが、その矢先、ラドン・ゴジラ・マンダ・モスラが東京を襲撃。首都は廃虚と化してしまう。

怪獣の猛威が去った頃、地下の防衛司令部に、キラアク星人のメッセージを持って再び杏子が現れた。イヤリングにコントロール装置が仕込まれていることを見抜いた山辺によって、杏子は呪縛から解放される。杉山司令(田島義文)らはキラアクの情報について問いただすが、操縦されていた間の彼女の記憶は失われてしまった。

キラアクの本拠地と目される伊豆半島に向けSY-3と防衛軍が出動。それを察知したキラアクはゴジラ・アンギラス・ラドンを使って反撃し、SY-3は後退を余儀なくされるが、帰還途中、富士山麓方面に消えるキラアクの円盤を目撃した。翌日、山辺と多田参謀少佐(伊藤久哉)の率いる防衛軍は、富士山麓一帯の調査に向かう。洞穴の中で彼らの前に姿を現したキラアク星人は、「富士火山脈一帯の地底はキラアクの領土である」と宣言する。

一方その頃、小笠原の怪獣ランドでは新たにコントロールセンターが完成。また、杏子が身に付けていたコントロール装置の分析結果から、電波の発信源が月であると判明した。SY-3が月のキラアク基地を攻撃し、発信元のコントロール装置を取り外すことに成功する。高温中でしか生きられないキラアク星人は、基地の隔壁を破壊されて、元の岩石の姿に戻っていった。

吉田博士は、コントロール装置を逆に利用してゴジラたち10大怪獣を富士山麓に集結させ、キラアク要塞への総攻撃を開始。キラアクが呼び寄せた宇宙怪獣キングギドラは地球怪獣の連携攻撃によって倒されるが、その時、キラアクの切り札である燃える怪獣・ファイヤードラゴンが怪獣ランドのコントロールシステムを破壊した。キラアクは降伏を迫るが、地球怪獣たちはコントロールを失っても動物の本能で敵を察知し、キラアク要塞を攻撃する。ファイヤードラゴンもSY-3の攻撃によってキラアク円盤の正体を現し、冷線ミサイルでとどめを刺された。

再び平和が戻った怪獣ランド。上空を飛ぶヘリコプターから、山辺と杏子は怪獣たちに笑顔を送るのだった。


小林夕岐子さん出演場面紹介
以下、真鍋杏子=小林夕岐子さんの登場場面を紹介していきます。

【1】杏子の着任〜怪獣ランドの危機
まず、大谷博士に案内されて怪獣ランドに赴任するシーン。杏子は新人用(?)のオレンジ色の制服を着ています。髪型は軽くパーマをかけており、くりんと外ハネして、なんだかアニメのキャラクターみたいです。前髪を下ろしていて、ちょっと幼くも見えます。大谷博士が「どうです、空から見ると怪獣もなかなか可愛いでしょう」と声をかけると、杏子は、

「はい、とても」

と初々しい声で答えます。続いて大谷博士が「逃げ出すんじゃないかと思った」と言うのを聞いて、「まあっ」とお茶目に笑います。「あなたにはこれからじっくりと連中の研究を手伝ってもらいます」「はい!」。

さて、杏子に長距離電話がかかってきます。相手は恋人のSY−3艇長・山辺克男。

「あら、克男さん。どこから?」

「お月さんの基地。高いんだぜ、この電話料。君がそこに勤めたと聞いて心配してるんだよ」と冷やかす山辺に対し、

「それはそれは。ご覧の通り、元気にしてますから」

といたずらっぽく笑う杏子。山辺は、「いや、心配してるのは君のことじゃない。君に世話されるゴジラ君の方さ」とからかってみせます。それを聞いて杏子は

「もぉっ!」

とふくれます。怒った顔も可愛い!山辺がさらに、「実はね、月にも怪獣がいるらしいんだよ」と持ちかけると、杏子は

「ほんと?」

と真に受けてしまいます。山辺は笑って「それは冗談。正体は良く分からないが、ちょっと気になるんでね。吉田博士に一度来て頂こうと思ってね」と本題に入ります。杏子が

「所長は、東京の委員会に出席しておられます」

と答え、山辺が「じゃあ帰られたら・・・」と言いかけたところで、怪獣ランドの電源が落ち、電話が切れます。大谷博士のところに戻って、

「どうしたんでしょう」

と不安そうな杏子。すると、ドアの隙間から黄色いガスが噴き出してきます。

「先生!」

とガスを指差す杏子。慌ててドアを開けますが、ブワッとガスを正面から浴びてしまいます。バタバタと倒れていく所員たち。


【2】予期せぬ歓待〜キラアク星人登場
荒れ果てた怪獣ランドの調査に訪れた山辺たち。意外なことに、コントロール室の機器は正常に作動しています。すると突然、杏子の冷たい声が聞こえてきます。

「よくいらっしゃいました。しばらく」

電話で話していた時よりも、髪型もメイクも随分アダルトになった杏子を見て驚く山辺。制服も黄色の正職員用になっています。いつの間に?という突っ込みはさておき、「君、どうして?」と戸惑う山辺に対して、杏子は

「あなたが来るとは思わなかったわ…」

と妖艶なムード。大谷博士が山辺たちに、世界各地で暴れる怪獣の様子をモニターで見せます。それを流し目でほくそ笑むように眺めている杏子。そして、一行をキラアク星人リーダーに引き合わせます。キラアク星人が「地球上に新しい科学文明を建設したいと考えています」と言うのを聞いて、「地球の重要なところを次々に破壊しておいて、何が建設だ!」と反論する山辺。杏子は

「克男さん、お話を終いまで聞いたらどう?」

と冷たく言い放ちます。

キラアク星人の話を聞き、受け入れる余地なしと判断した山辺らは、大谷博士に銃を突き付けます。その前に立ちふさがる杏子。

「何するの!」

山辺が「君も連れて帰る。他の所員はどこだ」と問い詰めると、杏子は

「みんな元気に、満足して働いてるわよ」

と、したたかに答えます。この山辺との問答シーンでは杏子のクールな表情がとても印象的です。この後、山辺らは大谷博士と杏子を強引に連れ帰ろうとしますが、例の黄色い毒ガスが吹き出し、キラアクに操られた怪獣ランド職員たちが立ち塞がります。隙を見て杏子を逃がす大谷博士。そして、コントロール室では激しい銃撃戦が始まります。


【3】大谷博士奪回〜銃撃戦
波打ち際の浜辺。白いストッキングに金色のハイヒールを履いた美しい女性の脚が映ります。サクサクサクと砂を踏んで歩き、立ち止まると、それは装いも新たにした杏子でした。今回は白のサテンのワンピース姿で、同色の手袋をしています。彼女が双眼鏡で遠くのホテルの様子を窺うと、その視線の先にある一室では、山辺と吉田博士が、怪獣ランドから連れ戻した大谷博士を尋問していました。隙を見て、大谷博士が窓から飛び降り、駆けつけた山辺と吉田博士が大谷博士の遺体に近づこうとすると、

「手を触れないで!」

と鋭い声が響きます。二人が振り返ると、杏子と怪獣ランド職員たちの姿が。怪獣ランド職員たちに取り押さえられ抵抗する山辺を見て、杏子は

「動かないで!その人は、これをはめておいた方が良くってよ」

と言って、山辺を捕らえている怪獣ランド職員に手錠をポイと放り投げます。手錠をかけられる山辺。杏子が辺りを警戒します。

「あっ、秘密警察よ!」

その一瞬の隙を突いて怪獣ランド職員たちを振り払う山辺と吉田博士。秘密警察との銃撃戦になり、杏子も岩陰に隠れます。気丈な登場をした杏子も、岩陰で体を低くして恐る恐る状況をうかがう様子に、女性らしさが漂います。次第に追いつめられ、杏子は

「引き上げて!」

と命じます。怪獣ランド職員にエスコートされ、ハンドバッグを胸に抱えたまま窮屈そうにパタパタと走って逃げる杏子。


【4】都心に現れた杏子
行方不明になった怪獣ランド職員の名前と写真が、テレビで流れています。杏子も「真鍋杏子さん、23歳」と紹介されます。偶然それを携帯型テレビで見ていた地下鉄の乗客が、横に座っていた女性に目をやると、何のことはない真鍋杏子その人でした。いぶかしそうに眺める乗客を尻目に、杏子は地下鉄を降ります。今回の杏子はボディコンシャスな赤のワンピースに、同色の上着を羽織っています。靴は白。

地下鉄の出口から出てくると、浜辺で銃撃戦を展開した秘密警察の刑事(桐野洋雄・草川直也)が待ち構えていて、通行人の首の後ろをチェックしていました。大谷博士がそこにコントロール装置を埋め込まれていたからです。杏子もそのチェックを受けますが、何も発見されず解放されます。杏子のコントロール装置は、イヤリングに埋め込まれていたのでした。それにしても、ついさっき撃ち合った相手の顔を忘れているというのも変です。杏子の顔はかなり印象強いと思うのですが。

すたすたとオフィス街を歩く杏子。突然、非常警報が響き渡り、人々が避難し始めます。杏子は人の流れに逆行して歩き続けますが、ふと立ち止まり、空を見上げてニヤッと笑います。すると、上空にはラドンの姿が!

その後、杏子はお城から避難する人々を高所から眺めて、してやったりという表情でほくそ笑んでいます。また、モノレールの駅をぶち破ってモスラが出現するシーンでは、人々が逃げ込む地下道から杏子が階段を上がって出てきます。


【5】キラアク星人の使い
怪獣によって廃虚と化した東京の防衛司令部に、上着を脱いだノースリーブのワンピース姿の杏子が現れます。司令部には報道陣も詰め掛けています。杏子の姿を見て「どこか他の部屋へ行きましょう」と言うスチーブンソン博士(アンドリュウ=ヒューズ)に対し、彼女は

「いいえ、私はここにいる皆さんにお話ししたいんです」

と答えます。「君の言うことは分かってる。改めて聞く必要はない」と言う山辺をキッと睨みつけると、

「あなたが聞きたくなくっても、他の方は聞きたいんです。特に、報道関係の方はね」

と言って記者たちの方を振り返ります。彼女に質問する記者。「あなたは、どこから来られたんですか?」

「伊豆の基地からです」

記者「伊豆の基地って、何の基地です?」

「キラアク星人が地球に定着するための基地ですわ」

吉田博士「今日ここへ来たのはキラアク星人の使いとしてかね」

「はい。もし、キラアク星人の居住権を認め、話し合いによる共存共栄を図るなら、全ての怪獣を元通り、小笠原群島に帰らせると言っています」

それを聞いて、「何が話し合いだ、脅迫じゃないか!」と反発する山辺に、杏子はピシャリと釘を打ちます。

「皆さんとお話しているのよ。あなたは黙っててちょうだい!」

それを聞いてキレた(?)山辺は、杏子の腕を鷲掴みにすると、嫌がる彼女を無理矢理引きずり出し、彼女の左のイヤリングを引きちぎります。一連のシーン、声だけ聞くとつい良からぬ想像をしてしまう・・・。イヤリングが引きちぎられた瞬間の、杏子の恍惚とした(?)表情と悲鳴も、ちょっと刺激が強いです。杏子はフラフラと吉田博士の方に倒れ込み、山辺にもう一方のイヤリングも引きちぎられます。顔を下から撮っているので、鼻の穴まで映っていました。

さて、山辺の呼びかけで気を取り戻す杏子。次第にアップになる彼女の顔は、まるで殻をむいたゆで卵のようにつるんとしており、その表情からは険しさが消えています。自分の耳を押さえていた手を見ると血が付いていて、びっくりしてしまう杏子。防衛軍の杉山司令(田島義文)が、「キラアク星人について、あなたの出てきた場所についてお聞きしたい」と尋ねますが、杏子は

「きらあくせいじん?」

と、はじめて聞いたような様子。杉山司令はさらに「キラアクの本拠地は伊豆のどこです」と聞きますが、杏子は、しばらく考え込んで、

「私…私…黄色い毒ガス!…」

それだけ言うと彼女は泣き崩れてしまいます。操縦されていた間の記憶は失なわれていました。


【6】杏子の不安
怪獣ランドに新しいコントロールセンターが完成し、杏子を操っていたコントロール装置の分析結果から、電波の発信源が月であることが分かります。ここでは、杏子も正職員用の黄色い制服を着て仕事をしています。髪型は赴任してきた時とほぼ同じですが、前髪はアップにしているので、こちらの方が大人っぽく見えます。

月のキラアク基地攻撃に向かうSY−3。しかし、なかなか操縦電波が消えません。国連科学委員会の月基地からも連絡がありません。次第に焦りをみせる怪獣ランドの面々。「基地も出ない、電波も消えない」と言う吉田博士に対して、SY−3艇長・山辺の安否が気になる杏子は

「じゃあ、失敗ですの?」

と不安そうに尋ねます。スチーブンソン博士にも

「ね、失敗でしょうか…」

と尋ねますが、答えは返ってきません。この頃、月のキラアク基地では、山辺らが必死にコントロール装置を探していたのですが・・・。スチーブンソン博士が、「基地に異変が観測されてからの時間を見ても、もう失敗と考えねばならんでしょうな」と言うのを聞いて、居たたまれなくなった杏子は、思わずその場を飛び出してしまい、大型コンピューターの前で立ち止まってうつむいてしまいます。寂しげな後ろ姿。そして、泣き出しそうな顔でこちらを振り返ります。

しかし、月での山辺らの必死の努力により、コントロール装置が取り外され、遂に怪獣コントロールの電波が消えます。歓声に沸く怪獣ランド。杏子も安堵の表情で胸をなで下ろします。


【7】燃える怪獣出現〜キラアク要塞攻撃
吉田博士は、SY−3が月から持ち帰ったキラアクのコントロール装置を逆に利用し、ゴジラたち地球怪獣を使って富士山麓のキラアク要塞攻撃を試みます。続々と集結する怪獣たちをモニターで見ている防衛司令部の幹部たち。アンギラスが現れた頃、司令部に杏子も到着します。今回は水色のスーツ姿。髪型はまた少し変わって、今度は前髪を横に流しています。最初は画面の後ろにいた杏子ですが、キングギドラが出現する頃にはいつの間にか最前列に座っていました。

さて、キングギドラを倒したゴジラたちの前に、火の鳥のような怪獣ファイヤードラゴンが出現。モニターを見ていた杏子が呟きます。

「燃える怪獣・・・聞いたことがありませんわ」

ファイヤードラゴンによって怪獣ランドのコントロールセンターが破壊され、怪獣コントロールができなくなります。勝ち誇り降伏を迫るキラアク星人。すると、そこへゴジラの咆哮が響きます。「ゴジラだ!」山辺と杏子が思わず立ち上がります。杏子は

「ゴジラです。ゴジラがキラアク星人の地下要塞を見つけたんです!」

と、司令部の幹部たちに訴えます。キラアク要塞に殴り込みをかける怪獣たちをモニターで見つめる杏子と山辺。

「操縦装置がなくっても、戦ってるのね、みんな」

山辺も「動物の本能で敵がちゃんと分かるんだ。キラアク星人もそこまで読めなかった!」と興奮気味。キラアク要塞は粉砕され、キラアク星人は元の鉱物の姿に戻っていきました。しかし、これで終わりではありません。ファイヤードラゴンが小笠原の怪獣ランドから戻って来ます。「ようし、SY−3で迎え撃ちだ!」と血気盛んに飛び出す山辺。

「克男さん!」

杏子の呼びかけも彼の耳には届きません。ちょっと寂しそうにうつむいてしまう杏子。ちなみに、当時のソノシートドラマでは彼女もSY−3に同乗しています。「後は俺たちに任せろ!」と言う声が聞こえてきそうな、血湧き肉踊るSY−3出撃シーン。ゴジラ映画の総決算である本作において、最後に一番おいしい所を持って行ったのは、実はゴジラではなくて人類の科学の象徴・SY−3でした。クライマックス、夕暮れの空に展開するファイヤードラゴン=キラアク円盤との死闘は、アップテンポの怪獣総進撃マーチと相まって手に汗握る名場面です。


【8】平和な怪獣ランド
ラストシーン。平和が戻った怪獣ランド上空を旋回するヘリコプターから、杏子と山辺、吉田博士が笑顔で怪獣たちに手を振ります。怪獣好きのやさしい女性・杏子の最高の笑顔。大団円、とても爽やかなエンディングです。


予告編解説
本作の予告編ナレーションを紹介します。勇壮な『宇宙大戦争』メインタイトル曲に乗せて始まります。

遠い宇宙の彼方からやって来たキラアク星人。彼らはその恐るべき科学力によって地球征服を企てていた。キラアク星人は宇宙怪獣キングギドラを使って地球を攻撃。全人類の危機、迫る!迎え撃つ地球怪獣、総出動!ここに、史上最大の決戦の火ぶたが切って落とされた!

小林夕岐子さんの映像は、上記7で出てくる「克男さん!」のカットが使われています。テロップには「小林夕岐子(新人)」と出ます。この予告編、勇ましいSY−3の紹介の直後に、いきなりラドンに衝突して爆発するジェット機や、ファイヤードラゴンの高熱に苦しむ山辺たちの姿が挿入されたりして、冷静に見てみるとちょっと変な構成のような気がしますが、そんな突っ込みの暇を与えないほどにテンポよく進みます。

ちなみに『怪獣総進撃』の予告編テロップは現存しないらしく、現在発売中のDVDに収録されている予告編では、リバイバル版である『ゴジラ電撃大作戦』のテロップが使用されています。





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