二人の恋人

「二人の恋人」半裁ポスター
半裁ポスター

公開年 脚本 監督 出演者
1969年 井手俊郎 森谷司郎 加山雄三・酒井和歌子・高橋長英・
池内淳子・高峰三枝子・東山敬司

『兄貴の恋人』の続編的な作品で、今回は加山雄三さんと高橋長英さんが演じる兄弟と、二人の共通の恋人・酒井和歌子さんをめぐるお話です。

東宝映画友の会東京中央支部会報「ほうゆう」第33号(1969年3月1日発行)において、本作プロデューサーの田中収氏が寄稿されていますので、一部抜粋紹介します。

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『二人の恋人』製作にあたって
  『二人の恋人』という題名には、大きく言って二つの意味があります。それは、兄と弟の二人に同じ恋人がいるという意味と、その恋人の他に、潜在的な意識の中で母親である女に対しても恋愛の対象が向けられているという意味とがあります。
 異母兄弟が抱く美しい母親への無意識の恋愛、即ち近親相姦の潜在性がこの映画の大きなテーマであります。
 この映画はホームドラマ的なものから、次第にラブストーリーへと発展していきますが、それはこの潜在的な母親固着の意識と恋愛との重なりの必然的な流れなのです。・・・(以下略)


あらすじ

一流企業に勤務する加藤悠一(加山雄三)は、二浪中で予備校にも行かずブラブラしている弟・次郎(高橋長英)と、悠一を溺愛する母親・民子(高峰三枝子)との三人暮らし。悠一は恋人の甲野美千子(酒井和歌子)を3年前に亡くして以来、恋愛とは距離を置いていた。

ある日次郎は、映画館の切符売場で、美千子に瓜二つの女性・坂本光代(酒井和歌子・二役)を見かける。次郎は彼女に心引かれつつも、兄のことを思って二人を引き合わせる。美千子の幻影を捨て切れない雄一は当初戸惑うが、光代の素直な人柄に次第に惹かれていった。しかし、光代は自分の気持ちが悠一よりも次郎の方に傾いていく事に気づき、二人の間で揺れ動く。


小林夕岐子さん登場場面

小林夕岐子さんは、厳密には本編には出演していませんが、劇中に登場する悠一のお見合い写真に写っている女性として登場しました。着物姿が白黒で写っています。当然ノークレジット。

恋人・美千子を亡くして以来、なかなか結婚しようとしない悠一に、母・民子はたくさんの縁談を持ってきます。小林夕岐子さんが写っているお見合い写真を、民子が「なかなか奇麗なお嬢さんでしょ」と言って悠一に差し出すと、それを覗き込んだ次郎は、「こんなん駄目だよ。だって、ちっともみっちゃんに似てないじゃないか」と口を挟みます。しかし、悠一はじーっと写真を見つめています。『兄貴の恋人』では小林夕岐子さんに軽くあしらわれてしまった加山雄三さんですが、やはり彼女の美しさには忘れがたいものがあったのでしょうか?(想像)。

ちなみに、もう一枚のお見合い写真に写っていたのは、『兄貴の恋人』で加山雄三さんの妹役だった内藤洋子さんでした。




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