プロゴルファー祈子
第13話「決闘!富士の裾野」


ストーリー
徹(沢向要士)からの突然の愛の告白と、崩壊する信也(風見慎吾)の家族を目の当たりにして、祈子(安永亜衣)は悲しみに暮れていた。そんな時、祈子と信也の前に現れた丸元亜矢子(生田智子)は、信也を賭け自分もプロゴルファーになって祈子に挑戦すると宣言した。動揺する祈子に向って信也は、今はゴルフにだけ専念し、司鏡子(土家里織)とは決して争ってはならないと厳しく忠告する。

その日、食堂「あすか」に、鏡子の手から解放された室田花子(松居直美)が傷だらけの姿で戻って来た。二階に寝かされ落ち着きを取り戻した花子は、祈子たちに、鏡子と自分の関係について重い口を開いた。花子は中学時代に両親の強要でやっていた当たり屋の常習で逮捕されて少年院に送られ、そこで鏡子と出会ったのだという。

・・・少年院での生活で酷いいじめの標的となってしまった花子は、ある時、授業中に無理やり歌を歌わされ、教官の怒りを買ってしまう。だが、そのとき花子を庇い、いじめグループに食事も取り上げられて衰弱していた花子に代わって自ら教官の制裁を受けて出たのが鏡子だった。

それから数日後の夜、花子は、鏡子に制裁を加えた教官といじめグループが一緒になって酒盛りをしている現場を目撃。憤激した花子は彼らと乱闘になるが、その時、何処からかナイフが投げつけられ壁に突き刺さる。そこへ現れたのは鏡子だった。彼女は、堕落腐敗した教官やグルになっていた者たちを鋭く見据えて非難し、花子の味方に付く。教官は鏡子を容赦なく殴打するが、鏡子は無抵抗を貫いた。

見かねた花子が、壁に刺さったナイフで教官を刺そうとした時、鏡子がそれを制止した。過去に殺人を犯したことのある鏡子は、人を殺した者の魂がどれほど無残に砕けてしまうかを花子に言って聞かせ、彼女からナイフを奪うと、自らの手で教官を刺してしまう。花子を自分のような魂の抜け殻にさせないために、鏡子はいわば花子の身代わりとなったのである。刺された教官は命を取り留めたが、鏡子は少年刑務所へ送られることになった。・・・これが花子が鏡子から受けた恩義の真相だった。

だが、その鏡子が祈子を憎む理由はまだ分からない。かつて暴力を憎んだはずの鏡子が、なぜ今、祈子に非道な暴力を向けるのか。ふと祈子は、花子が何かを隠しているのに気付く。花子はその懐に鏡子からの果たし状を持っていたのだ。祈子は、鏡子とは争わないという信也との約束を守って、その場は自重する。しかし、鏡子の憎しみの理由は父の事件と関係があるのではないかと思い当たった祈子は、翌朝、母や信也の制止を振り切って鏡子との決闘の場所へ向かった。

富士の裾野にやって来た祈子。待ち構えていた鏡子に祈子は、私が勝ったらなぜ私を憎むのかその理由を聞かせて欲しいと条件を出した。「・・・その心配なら無用のことだよ。お前の死に際にたっぷりと話をしてやるつもりだからな!」そう鏡子が言って、戦いの火蓋が切られた。激しく交錯し火花を散らす二人の5番アイアン。勝負は次第に祈子が優勢となった。鏡子の5番アイアンのヘッドを叩き折った祈子は、彼女を追い詰める。拮抗する中、祈子が鏡子に問うた。憎しみの理由は、父の事件に関係があるのではないかと。鏡子が遂に口を開いた。

「私の本名は丸元鏡子!・・・私はお前の父親に殺された丸元利一郎の娘さ!」

吐き捨てるように言って祈子に迫る鏡子だが、再び祈子の前に劣勢となってしまう。しかし、真相が判明した今、祈子はそれ以上鏡子と戦う気は無かった。「鏡子、私のお父さんのことで話があるんだ。お願い、私の話を聞いて!」祈子が叫んだその時、二人の対決を監視していた野沢剣二(萩原流行)の車が二人の間に割って入り、倒れていた鏡子を車内に押し込んで走り去った。

一人残された祈子のもとへ、信也が現れた。祈子は誓いを破ったことを信也に詫び、そして、鏡子が丸元利一郎の娘であることを彼に伝えた。つまり、父の無実を明らかに出来れば、鏡子の誤解は解けるはずだ。これからの祈子の戦いはゴルフの戦いになる。祈子は信也の勧めに従い、プロゴルファー養成所に入ることを決意した。祈子の胸の中には、ゴルフに対する情熱が甦り、炎となって燃えていたのである。


ミニガイド
神島祈子は今、女子プロゴルファー養成所でプロへの道を目指し、過酷な日々を送っています。科学的なデータに則ったカリキュラム、そして強靭な肉体を造り出すための特訓。その辛さに耐え、ただ一つの頂点を目指すライバル。元レディースブラックの頭だった大崎冴子、そして丸元亜矢子さん。でも私は負けない! 次回「プロゴルファー祈子」、お楽しみに!


MEMO
冒頭、傷心の祈子が海を眺めて呟く。「海・・・。嫌いだよ、お前なんて・・・!」。何か唐突な感じです。

花子が隠し持っていた鏡子からの果たし状。表書きに「果たし状」と大きく書かれているのに、それを手に取ってから「これは・・・果たし状じゃないか!」と改めて驚いてみせる祈子(笑)。

鏡子の果たし状を受け取った日の夜、ベッドの中の祈子は鏡子の夢にうなされる。棒術使いのように5番アイアンをブンブン振り回して祈子を挑発する鏡子のイメージ映像が強烈!

鏡子の挑戦を受けることを決意した祈子は、ベッドの下にしまってあった5番アイアンを取り出し、ササッと着替えてこっそり出発しようとする。今回の衣装、白いジャンパーの背中に黒い生地が張り付けてあり、そこには「Rei」の文字と共に5番アイアンを装着する金具が固定されている。何だか急ごしらえという感じ。玄関先で母に見つかり、二階から降りてきた信也にも止められるが、祈子は信也の腹にパンチをお見舞いして強引に出発します。信也は「あすか」で寝泊りしていたのか??

祈子との決闘に割って入った剣二の車の中で、鏡子は「余計な真似するんじゃないよ!」と息巻いているが、剣二は例のクールな口調で鏡子に言う。「鏡子、お前には祈子は倒せんぞ・・・お前ほどの悪じゃ祈子の光は消せんということだ」。このシーンを含め、今回は随所で「乳姉妹」のBGM?が流れました(音楽担当は同じ菊池俊輔氏)。

初出・2003年12月10日水曜日




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