プロゴルファー祈子
第11話「敵?謎の美少女」


ストーリー
徹(沢向要士)の無事を祈っている保子(音無美紀子)のもとへ、祈子(安永亜衣)が生気のない顔で帰って来た。祈子は徹の無事を伝え、そして、徹が本当の兄でないというのは本当かと尋ねる。保子は、徹はあくまで自分たちの子だと主張するが、やがて優子(中村晃子)が産んだ子であることを認めた。だが、その父親については口を閉ざした。信じて疑わなかった家族の絆が偽りであったことに揺れ動く祈子は、ゴルフの練習に打ち込むことでそれを振り払おうとする。

徹は優子の部屋に寝かされていた。そこへ保子が訪れ、徹を連れて帰ろうとするが、徹の産みの親である優子は拒絶する。確かに優子は保子との約束を破って親子の名乗りをしてしまったが、そうしなければ徹は殺されていたかも知れない。優子は徹が健やかに育っていると信じて20年間耐えてきたのに、優子の前に姿を現した時の徹は不良の道に落ちていた。そのことで保子をなじる優子。二人がそんな話をしている所へ徹が姿を見せ、自分の父親は誰なのかと問い詰めた。だが、二人ともそれには答えられない。徹は自分で父親を突き止めようと飛び出して行った。

祈子が練習していたゴルフ場に、丸元亜矢子(生田智子)と、プロゴルファーの高倉道夫(国広富之)が現れた。亜矢子は、祈子に負けたくない一心で、高倉のコーチを受けることにしたのである。祈子は二人の会話から、その夜、高倉と丸元賢三(長門裕之)が赤坂の料亭で会う約束をしていることを知る。

芸者に成りすまし、高倉と丸元が会談している座敷に潜入した祈子は、丸元利一郎殺しの事件当時のキャディーから聞いた事件の真相を二人に付き付けるが、彼らは自分の証言を曲げようとしない。祈子は二人が嘘を言っていると確信するが、ここで騒ぎを起こせば警察に通報されてしまう。祈子は高倉に言われるままに大人しくそこから逃げ出すしかなかった。

その夜、野上敬太郎(中条静夫)、静子(久我美子)、信也(風見慎吾)が買い物から帰宅すると、部屋の中には徹が待っていた。徹は、優子がかつて勤めていた料亭を当たって、当時を知る元置屋の女将を脅迫して真相を聞き出していた。徹の父親は敬太郎だと言うのである。彼が明かした真実に、静子や信也、そして、ちょうど野上家を訪ねて来ていた祈子と保子は、大きな衝撃を受ける。部屋で荒れ狂う徹は、敬太郎に積年の恨み言をぶちまけ飛び出していった。

夜の公園を歩いている信也と祈子。信也は、ショックを受けている母・静子にしばらく付き添い、そして改めて父を交えて徹のことを話し合うつもりだと言う。友平の無実を証明する旅から自分は少し離れてしまうが、その間はゴルフの練習だけに専念し、決して無茶な事はしないようにと祈子に約束させて、信也は家に戻った。

その後、お花(松居直美)に呼ばれて一緒に帰ろうとした祈子の前に華粋会の男たちが現れ、祈子を捕らえようと襲い掛かってきた。丸腰だった祈子はピンチに陥るが、その時突然、何処からか放たれたゴルフボールが、祈子を襲う男たちに命中する。祈子が見た先には、5番アイアンを手にした謎の少女が立っていた。彼女は二個のボールを同時にショットして男二人に命中させて倒すと、手にした5番アイアンを振るって、たちまち残りの男たちを蹴散らしてしまう。礼を言って彼女の名前を尋ねる祈子に向かって、少女は口を開いた。

「・・・私の名は司鏡子。祈子、私はお前を助けたんじゃないよ。私はお前を滅ぼすために、鏡の国からやって来たのさ!」

少女は不敵な笑みを浮かべて5番アイアンを背に戻すと、何処ともなく去って行った。やがて祈子のライバルとなるこの少女には、祈子を恨む恐るべき秘密が隠されていたのである。


ミニガイド
鏡の国から来たという司鏡子。・・・私と同じようなゴルフボール大の傷跡を持つ少女。彼女もまた、謎の世界を秘めたさすらいの少女なのでしょうか・・・。


MEMO
新キャラクター・司鏡子(土家里織)の鮮烈な登場シーン、一瞬「アイアンお祈のニセモノか!?」と思ってしまいましたが・・・(笑)。「私はお前を滅ぼすために、鏡の国からやって来たのさ!」という突拍子もない大仰な名乗りを挙げると、手にした5番アイアンをクルッと回して背中に装着し、不敵な笑みを残して去って行く。今回は徹の出生を巡るドラマが時間的には多くを占めますが、サブタイトルが示すように、最後に一番イイ所をさらって行ったのは司鏡子でした。

鏡子の衣装はアイアンお祈と非常によく似ているが、目に付く相違点としては、黒いベストの下に、祈子は開襟タイプのシャツ、鏡子はタートルネックを着ている点が挙げられます。撮影が冬場に入り、アイアンお祈の登場時(10月〜11月)より寒くなって来たためでしょうか(本話の放映日は1988年1月6日)。

キャディーに化けたり芸者に化けたり・・・。丸元賢三の言う通り、祈子の行動力には恐れ入ります。

ミニガイドで紹介されるシーン、鏡子と対峙した祈子が「お前のような奴はね、私のこの傷が許さないんだ!」と啖呵を切って胸の傷跡を見せる。だが、鏡子が自ら開いて見せた右胸にも同じような傷跡があった。二人の間にはどんな因縁があるのか?そして、祈子の仲間・お花は、鏡子のことを知っているらしい・・・。次回が楽しみです。

初出・2003年11月26日水曜日




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