おれは男だ!
第5話「一致協力 あの旗をとれ!」


ストーリー
次なる目標である部への昇格を目指し、気勢を上げる剣道同好会。弘二に好意を持つ相沢高校の丹下竜子も、彼に必要な手続きをアドバイスするなど、強力に後押ししていた。操たちバトン部は剣道同好会が力を増すことへの危機感を募らせ、同好会の切り崩しを企てる。

操たちは、弘二以外の剣道同好会メンバーに対し、「君たちは小林君の引き立て役として利用されているだけのお人良し」と吹き込んだ。ちょうど、弘二と丹下竜子が仲良く歩いている様子が彼らの目に入る。確かに弘二だけがモテて、防具や袴も弘二以外の者はボロを使用している。操たちの扇動によって、田村たちの心は弘二から離反し、剣道同好会は空中分解してしまった。

取り残された弘二は、一人で稽古を続けていたが、そんな時、ある新聞記者が、青葉高校における打倒ウーマンパワーの噂を聞きつけて取材にやって来た。弘二はここで大いに自論を力説する。・・・このままでは青葉高校はオールドミス生産校と化し、女生徒は嫁の貰い手が無くなってしまう。これを憂慮して、自分はウーマンパワーに対抗すべく剣道同好会を結成した。そして学校当局は何としてもこれを部に昇格させるべきである、と。

夕刊に掲載された弘二の記事は大反響を呼び、バトン部員たちは怒り心頭、弘二とバトン部は決定的な敵となった。その一方で、田村たちは弘二への誤解を改め、剣道への情熱を取り戻して再び結集した。

その夜、弘二は窓越しに、剣道同好会がまた結束を固めたことを操に報告。そして呑気にギターを弾いて歌っていた。弘二の言動がことごとく気に障る操は、弘二を擁護する姉の美穂とも衝突。やり場のない怒りに堪りかねた操は、美穂が銭湯へ出かけた隙に、置き手紙を残して家出してしまった。

翌日。弘二は竜子からデートの誘いを受けるが、母・敏子の説教で考え直し、竜子に断りを入れると、操を探しに向かう。真剣に操のことを心配している弘二の姿に根負けしたバトン部の秋本京子が、操の居所を打ち明けた。弘二はバトン部の部室で操を捕まえ、家に戻るよう迫るが、操は頑なに拒否し、口先だけの説教だと非難する。そこで弘二は、半ば無理やりに操を剣道部の道具がある物置に連れて行った。

「君が家出なんていう個人的な抵抗をするなら、俺も個人的な手段を取る。・・・家に帰ってくれれば、俺は剣道同好会をやめる!」

弘二は竹刀にレンガをぶつけ、叩き折り始めた。涙を浮かべながら「帰ってくれ」と懇願する弘二の姿に、操は「よっぽどスタンドプレーがお好きなようね」と皮肉って見せるが、弘二の真剣な態度を知り、彼が剣道同好会をやめるという条件で家に帰ることを承知する。

ちょうどそこへ剣道同好会の面々が現れ、弘二を厳しく糾弾する。剣道同好会はキャプテンの私物じゃない、と。だが弘二は一切の申し開きはしなかった。非難を甘んじて受ける弘二の姿を、操もそこで見ていた。

帰宅した弘二は、操が家へ帰ったことを母に報告するが、彼の気持ちは複雑であった。そんなところへ、剣道同好会とバトン部員たちが押しかけてきた。なんと、新学期から剣道部の創設が学校に承認されたと言うのだ。青葉高校をオールドミス生産校にしたくない、という例の新聞記事に刺激されたPTAの強い要望によるものだった。歓喜に沸く剣道同好会だが、操はこれに異議を唱える。

「男性の皆さん!これは無効です。小林君は剣道同好会をやめるって誓ったんです!」

だが弘二は、一呼吸置いてから、取り巻く人々に向かって高らかに宣言した。

「約束どおり、俺は剣道同好会をやめる。そして、新たに剣道部に入部する!」

たちまち弘二の周囲は蜂の巣を突付いたような大騒ぎとなるが、これは動かせない事実だった。


「・・・悪く思うなよな」。一連の騒動が去った後、弘二は爽やかな笑顔で操に声をかけた。だが操の表情は険しいままだ。

「今の内にせいぜい喜んでおくのね。新学期になったらそうは行かないわよ。必ず剣道部を取り潰してやるから。その顔が凍りつくような手段でね・・・!」

操はそう通告すると、いきり立つ弘二を尻目にすたすたと去って行った。


MEMO
今回、丹下竜子は脇役ですが、凛々しい女剣士のイメージと対照的な、おしとやかな和服姿がとても印象的です。弘二も明らかに竜子に心惹かれてます。弘二と並んで歩いている時、突然「あ〜春っていいわね〜」と陽気に声を上げる竜子が微笑ましい。

操が家出してしまい、動揺する美穂は、弘二の兄・一郎にも相談するが、美穂は弘二の肩を持ち、一郎は操の肩を持つというねじれ現象が生じ、何だか話が噛み合わないまま二人はケンカ腰になってしまう。しかし、美穂が操を心配していないはずがない。美穂の言葉を額面どおり受け取って、逆に溝を深めてしまうニブい一郎(笑)。

操が家出した翌日、丹下竜子に誘われて出かけようとする弘二を、母・敏子が呼び止め、お説教するシーン。弘二は最初、「僕には関係ないって、お姉さんも言ってましたよ」と反論しますが、敏子は、人として許される事とそうでない事の峻別については、厳しく説いて聞かせます。

「・・・もしあなたが、どんな理由であれ家出したとしたら、お母さん、きっと一晩中眠れないわ。美穂さんだってそうだったと思うのよ。それなのに、呑気に女の子とデートなんかして、あなた平気なの?あなたってそんな無神経な子だったの?剣道も大事でしょうけど、人の心を傷つけて平然としている人なんて、お母さん嫌いです!」

いつも心の底では弘二を信頼して、彼の自由に任せてきた敏子ですが、必要な時には厳しく諭します。源之助おじいちゃんも言う通り、正に「弘二ぃ、いいお母さん持ったなぁ」です。

美穂さんは24歳(本人申告)。一郎曰く、適齢期です。

毎朝新聞の夕刊に掲載された弘二の記事は以下のとおり(映像から確認できる部分のみ)。ちなみに、劇中で操は「光輝ある・・・」を「こうえいある・・・」と読んでいますが、正しくは「こうきある・・・」です。

高校生、ウーマン・パワー粉砕を宣言
ウーマン・パワーはオールド・ミスにつながるか


これでいいのか女子教育
青葉高校三年生小林弘二君大いに語る

光輝ある歴史を誇る青葉高校をオールドミス生産校にするにしのびず、僕はやむなく剣道同好会を結成した!つまりウーマン・パワーを叫ぶ女生徒の将来を思えばこその剣道同好会なのです。今のままでは、青葉高校卒業生は、嫁のもらい手がなくなることは火を見るよりも明らか!!

バトン部の岡村千恵(降旗文子)には既にお見合いの話があるという。

バトン部の部室で、家に帰るよう弘二から説得される操。ウーマンリブを叫んでいながら、やることは家出してお姉さんを困らせるだけか、と弘二から痛い指摘を受け、操は思わず叫びます。

「私が家を出たのは感情の問題よ。・・・嫌いだからよ、あなたが!」

しかし、操の本音としては、弘二と竜子の仲を妬いているのかも知れない自分の感情や、弘二のことで美穂にまで反発してしまった自分が許せなくて、その煩悶が上の言葉となって飛び出したのかも知れません。

今回、森本レオさんはクレジットのみで、出演シーンはありませんでした。



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