マドモアゼル通り
第14話「バラ色の罠」


キャスト
紀比呂子/徳永れい子・黒沢のり子/山田はるみ・渡辺ふみ子/麻乃茉莉子・松平健/平松三郎・遠藤孝子・野中深美子・赤井由香子・(ナレーター)中村正/石立和男・森るみ子/桂麻紀・山口哲也/藤木孝/弓恵子


ストーリー
裕子(紀比呂子)のデザインが盗作であるとローリング商会が学院に抗議してきたことについて、南部先生(弓恵子)や江間助手(桂麻紀)は、騒ぎが大きくなる前に裕子が先方に謝罪することで丸く収めようと考えていた。だが、裕子にしてみれば盗作など全く身に覚えのないことである。ショックを受けた裕子はその日の授業を早退してしまう。

帰り道に裕子は、クロード片山(藤木孝)のアトリエで世話になった村田先輩(森るみ子)に出会い、喫茶店で相談に乗ってもらう。片山先生は盗作騒ぎのことなど何も気にしていない、という先輩の言葉で裕子は勇気付けられる。ちょうどその場に、片山を訪ねてきた雑誌記者・大山(石立和男)が来ており、彼は片山のショーで紹介された裕子のことをよく覚えていた。

喫茶店を出て町を歩いていた裕子の横に、黒沢(山口哲也)のジープが停まった。一緒に蕎麦を食べに行く二人。話の中で、そもそもローリング商会の新製品のデザインなど、裕子のような学生の分際で簡単に見れるものではない、という当然と言えば当然の結論が出て、裕子もようやく落ち着きを取り戻す。

一方、ヴィラカトレア寮では寮生の集会が行われており、裕子の盗作問題が槍玉に挙がっていた。もちろん発案したのは咲子(山田はるみ)だが、ローリング商会の企画室に咲子の友人がいることを広美(徳永れい子)に指摘され、また、ちょうど寮へ帰ってきた裕子は、自分がローリング商会の企画室に忍び込んだという証拠でもあるのかと反論、咲子の形勢は悪くなる。

次の日、裕子は町で再び大山と出会った。彼は裕子にインタビューを申し込み、彼女がデザインしたジャケットと共に雑誌に発表したいという。インタビューを終え、裕子は出来上がった原稿と謝礼の領収書にサインし、ジャケットを大山に預けた。

わずか1日で“FULL FULL”のバイト料1ヶ月分を手にし、ご機嫌でスミ子(黒沢のり子)と買い物をしていた裕子だが、ある洋品店に貼ってあったアパレルメーカー“康蘭(かんらん)”の新製品ポスターを見て驚く。「康蘭GTルック」と称したそのジャケットは、裕子のデザインした物と瓜二つなのである。店員によると、ローリング商会の新製品に対抗して売り出されたものだという。

康蘭の新製品の話を孝子(麻乃茉莉子)から聞いた咲子。ローリング商会の抗議を無視し、更にライバル会社の康蘭にデザインを売る、裕子にそんな度胸が?一瞬そう考えた咲子だが、盗作と知って康蘭が買うはずがなく、そうなると盗作でなかったことになる。咲子は再度作戦を練り直すため、ローリング商会の友人(山口暁)を訪ねるが、彼も今度の事件には困惑していた。前回の盗作騒ぎは逆に宣伝に利用したが、今度は完全に康蘭にしてやられた。今回のことで康蘭が販売中止にするようなことはあり得ない。咲子は、康蘭にも三上裕子にもどんどん抗議するのよ、と彼をけしかけるが、最終的には両者の販売競争になり、もしローリング商会の商品が売れなければ彼の責任問題になってしまう。「くそっ、なんて女だ!」彼が吐き捨てるように言うのを見て咲子はほくそ笑む。

その頃裕子は康蘭株式会社を訪ね、そこで企画部長(平松三郎)に面会した。裕子に向かって企画部長は開口一番、デザインを譲ってもらったことへの礼を言った。そして、大山さんとも話したがこのデザインは必ず売れる、ローリング商会には負けない、と言うのを聞いて裕子は愕然とする。あの大山が裕子のデザインを売ったのだろうか。


予告
「マドモアゼル通り」次回は・・・。三上裕子は緒方デザインスクールを退学した。通い慣れたこのマドモアゼル通りを、裕子は大きな目標に向かって歩き続けるのだった。


MEMO
物語は一気に急展開、ヒロイン三上裕子の退学という思わぬ事態に発展します。今回の予告編は終始マドモアゼル通りを歩く裕子の映像で構成され、笑顔で足取りも軽い裕子と、涙を浮かべている裕子とが交互に映ります。切ない旋律のBGMと相俟ってとても印象的な予告編です。次回の第15話「明日に向って泣く」、果たして裕子にどんな運命が待っているのか?。そういえば第10話で同じく学院を退学した川村麻子(小林亜紀子)は今どこに・・・。

クロード片山(藤木孝)は、初登場時の三枚目ぶりがウソのような好青年(と言うか立派な先生)になって、再びパリへと発って行きました。かつてツイストの寵児として知られた藤木孝さんは、『マドモアゼル通り』当時は黒沢先生役の山口哲也さんと同じ劇団“欅(けやき)”に所属。元々は東宝芸能学校の出身とのことです(参考文献/連合通信社刊「'73芸能界タレント名簿録」、シンコー・ミュージック刊「ルーツ・オブ・ジャパニーズ・ポップス1955-1970」)。

部屋で美容のため運動をしている広美とヒデコ(渡辺ふみ子)。広美がベッドに仰向けになります。「腹筋やる。乗っちゃってそこに」広美の足の上にどんと座るヒデコ。「何回?」「50回。・・・目指して」ほのぼのとしたやり取りが微笑ましい。広美が2回腹筋をやったところで裕子がケーキをお土産に持って帰ってきたので、3人で食べ始めます。

裕子とスミ子が見た康蘭の新製品ポスターのキャッチコピーは“若者のセンスで着るナウな感覚!!康蘭GTルック”でした。

前回に引き続き山口暁さんが出演していますが、なぜか今回はクレジットがありませんでした。

初出・2001年9月13日木曜日




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