マドモアゼル通り
第11話「消えたパンタロン」


キャスト
紀比呂子/徳永れい子・黒沢のり子/山田はるみ/渡辺ふみ子/谷岡行二・麻乃茉莉子・建部道子/松平健・井上孝・遠藤孝子・伊藤文子/遠藤栄美子・池田純代・伊藤健・斉藤恵子・(ナレーター)中村正/田中三津子・三谷昇/岡本信人・小林幸子/桜むつ子・桂麻紀/弓恵子


ストーリー
ヴィラカトレア寮で、物干し場から寮生のパンティーが盗まれるという事件が続発。内部の人間の仕業か、それとも泥棒が侵入したのか。手がかりは全くつかめなかった。

学院の特訓組では、パンタロンスーツ製作の宿題が出ていたが、咲子(山田はるみ)はまだ完成させていなかった。明日までに提出しないと特訓組から落とされてしまう。その夜、寮のミシン室で追い込みをかける咲子だが、明日までに仕上げるのは到底不可能だ。そんな時、窓の下の方から「裕子さん、裕子さん」と呼ぶ声が聞こえてきた。例によってチエ(小林幸子)がまた酔っ払って寮に帰ってきたのである。門限時間を過ぎているので、玄関の鍵は閉まっている。チエは裕子(紀比呂子)の部屋の窓ごしに彼女を起こすと、裕子に玄関を開けてもらって中に入った。裕子はチエの介抱に気をとられて、玄関の鍵をかけるのを忘れてしまう。1階に下りてきて偶然その様子を見ていた咲子は、この状況を利用して、あることを思いついた。

翌日、パンティー盗難事件の事情聴取のため、警官(三谷昇)が寮にやって来た。パンティー以外に何か盗られた人はいませんか、と寮長(建部道子)に聞かれたとき、咲子は、ミシン室に置いてあった自分のパンタロンが無くなっていると答えた。警官と寮生たちはミシン室を調べるが、窓はちゃんと閉まっている。咲子は、前の晩は玄関の鍵が開いていたのではないかと言う。確かに昨日、裕子はチエを寮に入れた後、玄関の戸締りを忘れていた。裕子とチエは、昨夜のことを皆に打ち明けるべきかどうか悩むが、咲子は全て知っているらしい。

盗難事件の続発に加えて、戸締りの不備から咲子のパンタロンが盗まれたということで、その日の寮の定例集会において咲子が自治委員の裕子を厳しく追及することが予想された。裕子は今回の件は自分一人で責任を被る覚悟をしていた。チエは、悪いのは門限破りをした自分の方だ、咲子さんには自分が話をつける、と裕子を説得するが、裕子の気持ちは変わらない。意を決したチエは咲子の部屋に強引に押し入るが、チエはそこで、咲子が製作途中のパンタロンを慌てて隠すのを見た。盗まれたというのは咲子の狂言だったのだ。彼女は提出期限に間に合わなくなった言い訳のために、裕子とチエの不注意を利用したのである。

その頃、寮のロビーでは定例集会が始まっていた。裕子は皆の前で自分の非を認めようとしていた。そこへチエが、咲子を引き連れてやって来た。裕子が悪いのではない、酔っ払って帰ってきた自分が悪かったのだと。そして、もっと悪い人がいる、とチエが言いかけると、咲子がそれを遮った。

「私から話すわ。・・・泥棒に盗られたと言った私のパンタロンは、実は盗られてなかったんです。三上さんが鍵をかけ忘れるのを見て、三上さんを困らせるためにしたことです。・・・だけど皆さん、誤解しないでください。カサイさんは門限破りの常習犯だし、あの日の晩も、酔っ払って帰って来て大声で歌を歌っていたんです。それなのに三上さん、それを内密にしてきたんです。今回のような強硬な手段をとったのも、寮の空気を引き締めるためです」

開き直ったような、その余りに身勝手な屁理屈を聞いてチエの怒りが爆発、咲子と激しいもみ合いになる。たちまち定例集会は紛糾、大混乱に陥った。寮母(桜むつ子)が、パンティー盗難事件の犯人は近所の子供たちだったと知らせに来たが、後の祭りである。果たして裕子の立場はどうなるのか。


予告
とつぜん裕子ににじり寄った溢れるセンスの男、トップデザイナー・クロード片山。裕子の試練の戸が開く次回「デザイナーへの別れ道」にご期待ください。


MEMO
冒頭、寝ぼけている裕子の「ん〜〜朝食もいらな〜い、寝かしといてー」は笑えます。

授業中、マネキンに黒い布を巻きつけてワンピース?を製作中の佐伯(松平健)や荒川ミツオ(岡本信人)。南部先生の評→「なんですかこれは。まるでちまきじゃないですか」。

今回、裕子は“FULL FULL”で7枚お皿を割った。

完全に“出来上がった”状態で寮に帰って来たチエ、突然視聴者に向かって山本リンダの「どうにもとまらない」を振り付きで歌い出す。小林幸子版ということで貴重といえば貴重。

小野沢孝子(麻乃茉莉子)の新しいルームメイトは「さち子」さん。川村麻子(小林亜紀子)の消息が気になります・・・。

今回の監督・丸山誠治氏は、東宝の戦記映画『太平洋奇跡の作戦 キスカ』、『連合艦隊司令長官 山本五十六』、『日本海大海戦』等でも有名です。

パンタロン盗難事件について、あくまで自分ひとりで責任を取ろうとする裕子。さんざん説得を試みたチエも裕子の決心を変えることは出来ず、「あんたも頑固だねー、若いのに」とお手上げ状態です。

咲子の狂言作戦は失敗、パンタロンの提出期限には(たぶん)間に合いません。果たして次回、咲子は本当に特訓組から降ろされてしまうのか?それとも、また「オートクチュール・ラサ」のマダムに助け舟を出してもらうのか?

初出・2001年8月23日木曜日




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