アテンションプリーズ
第23回


ストーリー&みどころ
101期生たちの6ヶ月に及ぶ訓練がすべて終了したが、美咲洋子(紀比呂子)と榊原やよい(麻衣ルリ子)だけは、当面、国内線のみの勤務とされた。そしてその間、もっと英語を勉強するように、訓示を受ける。 ちょっとショックを受けるやよいだが、洋子は、「お客様のお世話をすることに変わりはない」とやよいを諭した。

101期生たちは、訓練所の芙蓉寮から、個室のスチュワーデス寮に引っ越し。お片づけをしている洋子、関山百合(関口昭子)、広村綾子(高橋厚子)ら。エプロン姿が可愛い!そのエプロン姿のままタクシーに乗ってスチュワーデス寮へ移動しました。

さて、第一線で勤務に就いている同期生たち。ちょうどフライトを終えて空港に戻ってきた香川妙子(皆川妙子)のところにも、洋子が国際線はダメというニュースが飛び込んできた。友人からそれを聞き、「そう、駄目だったの美咲さん・・・」とニタッと笑う妙子。妙子の心中を、納谷悟朗氏のナレーションが解説します。

「私だって、フライトが済むとこんなに疲れるのだ。あの美咲洋子に、国際線乗務が務まるわけがない。あの美咲洋子に。・・・と妙子は思った

空港を後にしてすたすたと歩いていく妙子。妙子の顔がアップになり、さらにナレーションがかぶります。

「妙子は今、美咲洋子に言ってやりたかった。やっぱり実力よ。才能よ。私が勝った。完全に私が勝った。・・・と

さて、洋子は北海道へフライト。千歳からの帰りの便で、強盗犯人(上野山功一)の護送が行われることになり、刑事と共に搭乗する。それから、親の付き添いのない子供が一人。要注意はこの二人だ。

洋子の不安が的中、駆け出してきた子供が、犯人の靴を踏んでしまう。一瞬、犯人の顔がこわばる。一触即発!・・・だが、洋子がすばやく犯人の足元にひざまづき、靴を丁寧に拭いて事無きを得た。

しかし今度は、子供の飛ばした紙飛行機が、犯人のお茶のコップに飛び込んだ。またまた大ピンチ!洋子はその目の前にいたが、紙飛行機を探しに来た子供に、毅然とした態度で「このお客様に謝りなさい」と叱り付けた。子供も素直に謝り、何とかその場は収まった。そして洋子が犯人のお茶を取り替えようとすると、犯人は「いいんだ!」と断った。「・・・俺はこれが飲みてえんだ!」

自分にも分け隔てなく応対してくれるスチュワーデス・洋子の姿を見て、「一度飛行機に乗ってみたいとは思っていたが・・・・こんなことで乗りたくはなかったな」と、隣りに座っている刑事にポツンと漏らす犯人。フライト中、色々あったがともかくも無事に羽田に着いた。犯人と刑事は、一番最後に降りる。出口で、スチュワーデスたちが二人を迎えている。

「ありがとうございました」洋子が犯人にお礼を言った。犯人は洋子の方をチラッと見て、はにかみながらタラップを降りていく。ふと、綺麗に磨かれた自分の靴が目に入った。洋子が磨いてくれた靴だ。再び洋子の方を振り返る犯人。

「・・・ありがとう」

「ありがとうございました。お客様」 洋子も改めて深々とお辞儀をした。 自分の心が通じた。この上ない充実感にあふれる洋子の笑顔にかぶせて、またしてもナレーションが彼女の気持ちを丁寧に解説します。

「あのお客様が笑ってくれた。ありがとうと言ってくれた。洋子は嬉しかった。そして今、スチュワーデスにとって一番大切な心、その心の何たるかを改めて感じていた」

・・・うーん、いいシーンだ! 古いタイプの人間と言われそうですが、やっぱりこういう展開には素直に感動してしまうのでした。職業根性ドラマの鏡のようなストーリーです。

いよいよ正規のスチュワーデスとなった101期生たち、これからは世界各地で活躍する彼女たちの姿が描かれるのでしょう。実際に外国でロケを頻繁に行っていたようで、なかなか贅沢なドラマです。でも高橋厚子さんの出番は減らさないで欲しいな〜。

初出・1999年10月22日




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